創業明治2年・布団を打ち直しして150年以上の歴史を持つ【ふとんの長谷川6代目】長谷川 英則です。「ふとんの達人」としてテレビ東京に何度も出演させていただいております。
普段は腰痛はないのに、朝起きて腰が痛いという症状があるという人、結構多いようです。
その方の多くは
敷布団(マットレス)に問題がある
と考えられます。では敷布団にどんな問題があり、腰痛を引き起こすのでしょうか?
結論から申し上げますと、柔らかすぎる敷布団・固すぎる敷布団どちらも寝姿勢を崩してしまうので、どちらも体に負担を与えてしまうのです。年齢が若いうち(人によって差がありますが20代前半くらい)はそれほど影響がありませんが、40代になって体に合わない敷布団を使用しているならばこれは腰や肩などが痛くなって当然です。
対策は当然敷布団(マットレス)を交換することで改善可能です。詳細は以下をご参照ください。
柔らかすぎる布団、固すぎる布団はNG
仰向けに寝たときに一番よい姿勢というのはまっすぐ立ったままの姿勢を保つことです。柔らかすぎる布団は仰向けに寝たとき、腰が沈みます。したがって、まっすぐ立った時よりも腰が沈んでしまうことになります。
腰に負担がかからない姿勢は真っすぐ立った姿勢だと言われてます。ですが柔らかい敷布団の場合、沈み込んでしまうので真っすぐ立った姿勢に比べ腰に負担がかかってしまいます。
スプリング式のマットレスに注意
腰に負担がかかるのは布団だけではありません。ベッドの上に敷くスプリング式のマットレスも品質の良くないものは沈みます。柔らかいマットレスには買い替えなど検討する必要があります。
昨今ではベッドマットレスの上に敷布団を敷く方も増えてます。
このメリットは、ベッドマットレスは基本的に汚れても洗うことができません。例えばお子さんがおねしょしたり、吐いたりしても洗うことができないのです。
ですが、その上に敷布団を使うことにより、おねしょや吐いたりしても、ベッドマットレスの上に敷いてある敷布団をクリーニングや打ち直しをすればすっかりきれいになります。
ベッドで寝る場合の理想の寝具構成
ベッドの上で寝るときは固めのマットレスを敷いてその上に敷布団を敷くのが理想だと思います。
素材はキャメル敷布団や羊毛布団、木綿布団などの天然素材の布団が適しています。
固い敷布団は身体を圧迫する
固すぎる敷布団はちょうど背中の部分と臀部、この部分が突出しているので背中と臀部で身体を支えてる感じになり、この部分が痛くなりやすく、また不自然な態勢なので腰も傷めやすくなります。
腰痛対策の敷布団は体圧分散が理想
こちらでも詳しくお伝えしておりますが、腰痛向けの敷布団を選ぶ上チェックしたいのが、体圧分散力です。人間が寝るときの一番楽な姿勢は自然に立ったとき、そのまま垂直に横になるのが一番理想な寝姿勢です。
上の画像が仰向け寝の時の体重分布です。これを上手に分散できる寝具が腰痛を持った方の理想の敷布団です。
その敷布団はこちらで紹介しておりますので、腰痛持ちの方はぜひご覧ください。
敷布団は組み合わせが大事
敷布団は基本的に複数の敷寝具を組み合わせて使うのがベターです。「敷寝具」という言葉を使ったのは、敷布団を重ねて使うにも下に敷くものには適した素材、上に敷くものにも適した素材があるのです。
下に敷く素材で適したものはウレタン素材です。ウレタン素材に関してはこちらでも紹介しております。
基本的にウレタン素材は汗を吸わず蒸れやすいので敷寝具としてはあまり適さないのです。したがって敷布団の下に敷くマットレス的な役割がウレタン素材の布団の最も多い役割だと思います。
したがって、必然的にマットレスの上に敷く布団は天然素材がおすすめです。
なぜ天然素材の敷布団がおすすめ?
天然素材の敷布団といえば、木綿わた・羊毛・キャメルなどです。どうしてそれがおすすめなのかお伝えします。
まず、上記の木綿わた・キャメル・羊毛の共通した特徴は「汗を吸う」のです。汗を吸うということはどういうことでしょうか?
人は冬場でもコップ1杯分の汗をかくのです。その汗を吸収しない素材の敷布団だと、かなり蒸れます。
その点、木綿わた・キャメル・羊毛は汗を吸うので敷寝具としてはとてもよい素材です